非農地証明について

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非農地証明とは?

非農地とは、土地登記簿上の地目が田や畑の農地で、耕作放棄等により、長年現況が山林や原野等の農地以外の土地になっていて、一定の要件を満たしている場合、非農地として証明を受けることができる土地のことをいいます。

非農地として証明を受けるには、土地所有者等が農業委員会へ非農地証明願の申請をし、土地の現況が農地でないと認められると、農業委員会から非農地証明書が交付されます。

この非農地証明により、農地法の許可を経ることなく売買や転用ができるようになります。また、田や畑から山林や原野への地目変更ができるようになります。

非農地証明の交付要件

非農地証明の一般的な交付要件は下記のとおりです。下記のいずれかに該当する場合のみ非農地証明が交付されます。

1.農地法が施行された日(昭和27年10月21日施行)よりも前から非農地であった土地
2.自然災害等により、農地への復旧が著しく困難な土地
3.耕作不適など、やむを得ない事情により、概ね10~20年以上耕作放棄され、森林・原野化し、農地への復旧が著しく困難な土地
4.人為的に転用した土地で、転用事実行為から既に10~20年以上経過し、復旧が困難で容易に農地に戻せない状態であり、農地行政上、特に支障がないと認められる土地

単に耕作放棄されている農地ということでは、非農地証明書は交付されません。

細かな要件は、各市町村の農業委員会によって異なる場合があります。

申請に必要な書類

非農地証明を受けたい土地所有者等は、非農地証明願を作成し、下記の添付書類とともに農業委員会に提出します。

1.登記事項証明書(全部事項証明書(土地))
2.位置図(付近見取図)
3.法務局保管の公図
4.住民票の写し
5.同意書
6.非農地となった時期を証する書類(公的機関が発行した航空写真、固定資産名寄帳、建物事項証明書など)
7.現況写真
8.農振農用地区域外証明書
9.始末書(違反転用の場合)
10.確約書(農振農用地の場合)
11.担当農業委員確認票
12.委任状(代理人が申請手続きを行う場合)

必要書類は、各市町村の農業委員会によって異なる場合があります。

証明書交付までの流れ

申請から証明書交付までの流れは、下記のとおりです。

非農地証明願の提出

各市町村の農業委員会で定められた締切日までに書類を提出

書類審査・現地調査

書類審査、農業委員による現地確認等の事前審査

農業委員会総会にて審議

非農地の認定について総会で審議

非農地証明書の交付

非農地として認定された場合は、総会の翌日以降に証明書を交付

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この記事を書いた人

三木 秋穂のアバター 三木 秋穂 特定行政書士・申請取次行政書士

淡路島の走る行政書士/Luật Sư Hành Chính/行政書士事務所8年経営/日本で頑張る特定技能外国人サポート+技能実習/車と農地と建設業の手続きもやります/愛媛県イメージアップキャラクター「みきゃん」応援団/山登りと長渕剛の歌と神社巡りが好きです/ベトナム料理を食べ歩いています
▷1972年(昭和47年)9月21日生まれ
▷兵庫県行政書士会所属
▷兵庫県行政書士会申請取次行政書士管理委員会副委員長
▷兵庫県行政書士会淡路支部理事

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